【レポート】“太陽光線から子供を守る”〜「知って得する紫外線のお話」〜 3月15日・16日開催 太陽紫外線防御研究委員会「第23回シンポジウム」「第19回公開セミナー」を共催しました
3月15日・16日、ノエビアグループは、神戸で開催された「太陽紫外線防御研究委員会 第23回シンポジウムならびに第19回公開セミナー」を共催しました。
15日(金)のシンポジウムは、「太陽紫外線と地球生物」という壮大なテーマ。太陽紫外線は、生命誕生の起源に必要不可欠ですが植物や生物にダメージをもたらします。
植物や動物が進化の過程で獲得した防御機能や、紫外線による遺伝子の損傷、眼・皮膚へのダメージ、またその回復システムなどについて研究報告がなされました。
光と眼の疾患に関しては、国際的な学会などから表彰を受けている、世界的権威ジョン・ホプキンス大学のDavid Sliney先生による特別講演も行われ、予定時間を超過する活発な質疑応答もあるなど、盛況に終わりました。
2日目の16日(土)も快晴に恵まれた中、一般の方をお招きして公開セミナー「知って得する紫外線のお話」を開催しました。 セミナーでは、長年研究にあたられている先生方が、お母さんやお子さんにとって身近な紫外線の影響とケアについてお話ししました。
はじめに、「世界一受けたい授業」などTV番組のご出演も多く、光老化の権威である神戸大学名誉教授 市橋正光先生より、太陽光線から肌を守ることの必要性について、アンチエイジングの観点からわかりやすくご紹介いただきました。
続いて、島根大学眼科の大平明弘先生より、CM等でも注目されているLED(青色発光ダイオード)によるブルーライトと眼の関係を、眼科医の見地からご解説。太陽光線から眼を守る手段として使用されるサングラスの正しい選択方法や、iPS細胞を用いた加齢黄斑変性症の臨床試験がスタートするなど、最新の知見もご紹介いただきました。
神戸大学皮膚科の錦織千佳子先生からは、幼少時期に大量に紫外線を浴びることが、皮膚がん発症の大きな要因となることについてのお話がありました。子どもに多く見られる光由来の皮膚疾患と、それぞれの疾患に応じて防御方法が異なるため、専門医による正しい診断が必要であることをご説明いただきました。
体内でのビタミンD合成など、健康のために太陽光線を浴びることも大事とはされていますが、必要な太陽紫外線量は少なく、予防することの方が重要であるということです。
最後に、潟mエビアの奥浦由佳さんより、日焼け止めの上手な選び方・使い方について、わかりやすくご紹介しました。使用するタイプ(ローションやクリームなど)は、自分の好みに応じて選択すればよく、むしろ塗り方が重要であるとのお話しでした。一般的に、日焼け止めを1回に使用する量が少ないという傾向があり、塗りむら、塗り忘れが起きやすいこと、それを避けるため、十分な量を塗ることや2〜3時間毎の塗りなおしが必要であることを説かれました。
今年1月より化粧品のPA表示に「PA++++」が加わるなど、昨今、紫外線が肌に与える影響について注目が高まっています。会場には、お子様連れのお母さんのみならず、お子様を預かる立場の先生、小学生や一般男性のご参加もあり、幅広い層に紫外線が関心をもたれていることを再認識しました。
これを読まれた皆様にも関心をもっていただき、紫外線対策の一助になれば幸いです。