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2008年07月14日 20:29【共同研究報告】黒糖中に抗アレルギー作用をもつ成分を見出しました
ノエビアグループの常盤薬品工業株式会社(本社:東京都港区)は、国立医薬品食品衛生研究所環境衛生化学部(西村哲司部長)と琉球大学農学部生物資源科学科(和田浩二教授)、当社親会社である(株)ノエビア(最高執行責任者:大倉俊)とのグループで、(財)ヒューマンサイエンス振興財団の政策創薬総合研究事業として、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品に利用される黒糖の有効性を検証するための共同研究をおこなっております。
このたびこの共同研究において、黒糖中に抗アレルギー作用をもつ成分を見出しました。
アトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚炎や生活習慣病には、酸化ストレスが関与します。抗酸化物質は酸化ストレスによる障害を軽減し、これらの疾患の治療に役立つ可能性があります。黒糖は炎症を抑えることが経験的に知られていますが、その成分と作用メカニズムは明らかではありませんでした。今回、アレルギー反応のモデル細胞(ラット好塩基球性白血病細胞※)に酸化ストレスを与えてアレルギー反応を誘発し、その反応を抑制する抗酸化物質について研究しました。その結果、沖縄県産黒糖抽出物とその含有成分メチルフェニルグルコース類に抗アレルギー活性を見出しました。
研究成果は2008年6月6日(金)、『第33回日本香粧品学会』(東京)にて発表いたしました。
※:ラット好塩基球性白血病細胞
アレルギー反応の主体となる細胞のモデルです。ヒトのマスト細胞と同様に、IgEが表面に結合すると細胞内に蓄積したアレルギー誘発物質を放出します。その放出レベルは、細胞外に放出されたβ−ヘキソサミニダーゼの活性で評価します。