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2009年04月21日 11:00美容医療に関する相談件数は、10年前より約3.4倍増加

大阪大学美容医療学寄附講座(矢野 健二教授)とノエビアグループの常盤薬品工業株式会社(本社:東京都港区)は、社会問題にもなっている美容医療の実態把握を目的として、国民生活センターに寄せられる美容医療に関する相談内容について調査を行いました。

この結果を第52回日本形成外科学会総会ランチョンセミナー「美容医療の展望2009」(4月23日、パシフィコ横浜)にて報告いたします。当日は、本調査で明らかになった美容医療クレーム調査に加え、美容診療実態調査の結果などについても報告いたします。

【調査結果の概要】

国民生活センターに寄せられる美容医療相談に関して、最近の現状を調査しました。

その結果、美容医療に関する相談件数は2005年以降1000件を超えており、1998年が390件で2008年(2009年3月末現在)が1314件と最近10年間で約3.4倍に増加していることが分かりました。

相談内容に関して調査した結果、契約解約>役務品質>価格料金に関する相談が多く、またその相談内容を役務サービス別に集計した結果、この数年「包茎」「脱毛」「二重まぶた」に関する相談が多いことが分かりました。

特に最近2年は、包茎手術に関する相談が増加しており、その相談内容は価格・料金に関する相談が多いことが分かりました。例えば、「広告では15万と記載されていたが、手術中に手術内容の変更を告げられ120万を超える額を請求された」「包茎手術を受け200万を超える高額な信販契約を結ばされた」など、悪質な診療費請求のケースも数多く見受けられました。

 これらの調査の結果、美容外科診療に携わる医師に対して、「医療契約の再認識」、「インフォームドコンセント実施の徹底」、「料金システムの明瞭化」などの美容外科診療の健全化に向けた啓発が必要であるものと考えます。

【大阪大学美容医療学 寄付講座に関して】

常盤薬品工業は、2007年4月1日から大阪大学大学院医学系研究科に美容医療学寄附講座を開設しております。美容への関心が高まる中、美容医療の科学的検証および美容効果の客観的な評価法の開発などを通して、美容医療分野への展開をすすめております。

近年、美容への関心が高まる中、多岐に亘る美容治療が行なわれていますが、安全性や効果に対するエビデンスが必ずしも明確とはいえず消費者の不安の根源となっています。そこで美容医療全体として、社会からの信頼回復のためのルール作りが必要とされています。

本寄附講座は、美容医療の専門医師と弊社から派遣された研究員が一体となり、美容医療に関する実態調査,課題 の把握,課題解決に向けた指針作りなどを共同で行い、美容医療の健全化に向けた取り組みを行っています。このような取り組みにより、美容医療の健全な発展に寄与できればと考えています。

 

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